ムーディーズの格下げ、財政懸念を背景に米国債30年物の利回りが5%を突破 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• 米国債30年物の利回りが5%を超えた。これは4月9日以来のことだ。
• イギリスは、中国と日本が過去1年間に保有量を着実に削減したことから、米国債の保有額で中国を抜いて2位になった。

米国債30年物の利回りが4月以来初めて5%の壁を突破し、一時5.011%の最高値を記録した。この動きは、ムーディーズが財政赤字の拡大と金利負担の急増を理由にアメリカの信用格付けを引き下げ、「Aaa」の格付けを剥奪したことを受けた動きだ。

イールドカーブの長期部分が5%に達したのは、4月9日の「関税騒動」時以来で、当時は暗号資産（仮想通貨）と米国株が急落した。

[30年物米国債利回りとビットコイン価格。：TradingView]当時、ビットコイン（BTC）は7万5000ドル付近で推移していた。その後、強く反発し、現在は5月18日に高値10万6000ドルを付けた後、10万3000ドル付近で取引されている。

「30年物利回りが5%以上で取引を終えたのは、2023年10月31日以来だ。記憶に新しい最高利回りは、2023年10月19日の5.11%で、これは2007年7月以来、約18年ぶりの高水準だった。現在の利回りは、その記録を突破するまでわずか12ベーシスポイントに迫っている」と、ビアンコ・リサーチ（Bianco Research）のジム・ビアンコ（Jim Bianco）氏は述べた。

さらに、イギリスは米国国債の外国保有額で3月に中国を抜いて2位に浮上し、保有総額は779億3000万ドル（約11兆2998億円、1ドル=145円換算）に達した。これは日本（依然として最大の保有国だ）に次ぐ水準だ。

中国と日本は過去12カ月間、米国国債の保有額を継続的に削減しており、アメリカが債務の新たな買い手を惹きつける必要性がますます高まっていることを示している。

アメリカ財務省は財政赤字の拡大に直面しており、追加の国債発行の可能性が高まる中、供給増加により利回りが上昇し、価格が下落するリスクがある。一方、ナスダック先物は約2%下落しており、市場全体のリスク回避ムードを反映している。

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