* マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏率いるストラテジー(Strategy)社の株は5月23日、6%下落し、ビットコイン価格のはるかに緩やかな下落をアンダーパフォームしている。* ビットコイン財務戦略を採用する他企業の株も、ビットコインの下落が示唆するよりも低迷している。* 市場参加者が、ビットコインを取得するためにレバレッジを使用している企業の株が、より広範な市場リスクになり得るかどうかを議論している中で、このような動きが起きている。暗号資産(仮想通貨)関連銘柄は5月23日、低迷した。特にストラテジー社やセムラー・サイエンティフィック(Semler Scientific)など、ビットコイン財務戦略を採用する企業は、ビットコイン(BTC)が2%強の下落にとどまったにもかかわらず、それぞれおよそ6%下落した。日本上場のメタプラネットは24%安となっている。23日の午後早く376ドルで取引されたストラテジー株は、ビットコインが今週、史上最高値を更新したにもかかわらず、2024年後半につけた史上最高値を30%以上下回っている。この値動きは、マイケル・セイラー氏(および同氏の戦略に倣う人々)のビットコイン購入戦略の持続可能性についてソーシャルメディア上で議論が続いている中で起こったものである。「今週、ビットコイン財務戦略企業の株がすごいことになっている。ストラテジー、メタプラネット、トゥウェンティ・ワン、ナカモト(Nakamoto)」と、多くのフォロワーを抱えるビットコインツイッターの投稿者lowstrife氏は語り、次のように続けた。「私は、彼らの有害なレバレッジ戦略が、ビットコインとビットコインが体現するものに起こった最悪のことだと思う」。lowstrife氏によると、ストラテジー社や他のビットコイン財務戦略企業がより多くのビットコインを蓄積するために採用している金融エンジニアリングは本質的に、企業の評価と純資産価値(この場合は保有ビットコインの価値)を比較する指標であるmNAVに基づいていることが問題だという。mNAVが1.0を上回っている限り、企業は増資とビットコインの買い増しを続けることができる。なぜなら、投資家は企業のビットコイン保有量に相対的な株式へのエクスポージャーにプレミアムを支払うことに関心を示しているからだ。しかし、mNAVがそのレベルを下回ると、企業の価値は保有資産の価値よりもさらに低くなる。これは、企業が資本を調達したり、例えば、発行した転換社債や優先株の配当金を支払う能力に重大な問題を引き起こす可能性がある。## GBTCの影ETF(上場投資信託)に転換する前のグレイスケール(Grayscale)のビットコイン信託、GBTCにも似たようなことが起こった。クローズドエンド型ファンドのGBTCは、機関投資家がビットコインへの素早いエクスポージャーを求めたため、2020年から2021年にかけての強気相場の間、純資産価値に対してプレミアムが増え続ける形で取引された。しかし、価格が下落に転じると、そのプレミアムはひどいディスカウントに変化し、レバレッジの高いスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)に始まり、最終的にはFTXにまで連鎖的に破綻する要因となった。その結果発生した売り圧力により、ビットコインは史上最高値の6万9000ドルからわずか1年で1万5000ドルまで下落した。「かつてのGBTCのように、今は、これらのアクセスビークルがどれだけ多くのビットコインをすくい上げるか、そしていつ爆発し、再びすべてを吐き出すかを見極めることだ」と、キャッスル・アイランド・ベンチャーズ(Castle Island Venture)のパートナー、ニック・カーター(Nic Carter)氏は、lowstrife氏のスレッドに返信する形で投稿した。このスレッドにはストラテジー社の強気派からの返信も寄せられ、その中にはベテランビットコイナーでブロックストリーム(Blockstream)のCEOであるアダム・バック(Adam Back)氏からの次のようなコメントも含まれていた。「もしmNAV < 1.0なら、ビットコインを売ってストラテジー株を買い戻し、BTC/株を増やすことができる。または、そのような事態になることを見越して、避けることもできる。いずれにせよ、問題はない」。**【あわせて読みたい】**ビットコインとは ビットコイン 購入 ビットコイン取引所
ストラテジー株、6%下落──ビットコイン財務戦略が疑問視され、主要暗号資産関連銘柄が下落 | CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
暗号資産(仮想通貨)関連銘柄は5月23日、低迷した。特にストラテジー社やセムラー・サイエンティフィック(Semler Scientific)など、ビットコイン財務戦略を採用する企業は、ビットコイン(BTC)が2%強の下落にとどまったにもかかわらず、それぞれおよそ6%下落した。日本上場のメタプラネットは24%安となっている。
23日の午後早く376ドルで取引されたストラテジー株は、ビットコインが今週、史上最高値を更新したにもかかわらず、2024年後半につけた史上最高値を30%以上下回っている。
この値動きは、マイケル・セイラー氏(および同氏の戦略に倣う人々)のビットコイン購入戦略の持続可能性についてソーシャルメディア上で議論が続いている中で起こったものである。
「今週、ビットコイン財務戦略企業の株がすごいことになっている。ストラテジー、メタプラネット、トゥウェンティ・ワン、ナカモト(Nakamoto)」と、多くのフォロワーを抱えるビットコインツイッターの投稿者lowstrife氏は語り、次のように続けた。
「私は、彼らの有害なレバレッジ戦略が、ビットコインとビットコインが体現するものに起こった最悪のことだと思う」。
lowstrife氏によると、ストラテジー社や他のビットコイン財務戦略企業がより多くのビットコインを蓄積するために採用している金融エンジニアリングは本質的に、企業の評価と純資産価値(この場合は保有ビットコインの価値)を比較する指標であるmNAVに基づいていることが問題だという。
mNAVが1.0を上回っている限り、企業は増資とビットコインの買い増しを続けることができる。なぜなら、投資家は企業のビットコイン保有量に相対的な株式へのエクスポージャーにプレミアムを支払うことに関心を示しているからだ。
しかし、mNAVがそのレベルを下回ると、企業の価値は保有資産の価値よりもさらに低くなる。これは、企業が資本を調達したり、例えば、発行した転換社債や優先株の配当金を支払う能力に重大な問題を引き起こす可能性がある。
GBTCの影
ETF(上場投資信託)に転換する前のグレイスケール(Grayscale)のビットコイン信託、GBTCにも似たようなことが起こった。クローズドエンド型ファンドのGBTCは、機関投資家がビットコインへの素早いエクスポージャーを求めたため、2020年から2021年にかけての強気相場の間、純資産価値に対してプレミアムが増え続ける形で取引された。
しかし、価格が下落に転じると、そのプレミアムはひどいディスカウントに変化し、レバレッジの高いスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)に始まり、最終的にはFTXにまで連鎖的に破綻する要因となった。
その結果発生した売り圧力により、ビットコインは史上最高値の6万9000ドルからわずか1年で1万5000ドルまで下落した。
「かつてのGBTCのように、今は、これらのアクセスビークルがどれだけ多くのビットコインをすくい上げるか、そしていつ爆発し、再びすべてを吐き出すかを見極めることだ」と、キャッスル・アイランド・ベンチャーズ(Castle Island Venture)のパートナー、ニック・カーター(Nic Carter)氏は、lowstrife氏のスレッドに返信する形で投稿した。
このスレッドにはストラテジー社の強気派からの返信も寄せられ、その中にはベテランビットコイナーでブロックストリーム(Blockstream)のCEOであるアダム・バック(Adam Back)氏からの次のようなコメントも含まれていた。
「もしmNAV < 1.0なら、ビットコインを売ってストラテジー株を買い戻し、BTC/株を増やすことができる。または、そのような事態になることを見越して、避けることもできる。いずれにせよ、問題はない」。
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