* カルダノ創設者のチャールズ・ホスキンソン氏は「Midnight」トークンを8つのブロックチェーン上の3700万ウォレットに配布する計画を発表した。暗号資産コミュニティ内の協調を促すことが目的だ。* 「グレイシャー・ドロップ」と呼ばれるエアドロップは、ベンチャーキャピタルを完全に除外し、個人投資家のみを対象とする。* Midnightの経済モデルは、クロスチェーンでの協調を実現することを目的としており、開発者は自分のチェーンのネイティブトークンで手数料を支払い、バリデーターは異なるネットワークから報酬を受け取ることができるようになる。カルダノ(ADA)創設者のチャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏は、暗号資産業界の「部族戦争」を終わらせたいと語り、そのために8つの異なるブロックチェーン上の3700万ウォレットにトークンを配布する準備をしていると語った。「毎年Consensusでは、新しいトークンが登場し、“自分たちが一番だ” と言い合っている」とホスキンソン氏はトロントで15日に始まった「Consensus 2025」で語った。「ナッシュ均衡(ゲーム参加者が、自分の利益が最大となる戦略を取り合っている状態)は、競争になっていて、協調になっていない」ホスキンソン氏は、現在開発中のカルダノのプライバシー重視型サイドチェーン「Midnight」での「グレイシャー・ドロップ(Glacier Drop)」と呼ばれるエアドロップを通じて、暗号資産コミュニティに平和をもたらしたいと考えている。グレイシャー・ドロップは、2024年下半期に予告されていたが、ホスキンソン氏は「Consensus 2025」の講演でマルチチェーン対応など、新たな詳細を明らかにした。## プライバシー重視型サイドチェーン「Midnight」Midnightトークンは、ガバナンストークンのNIGHTトークンと、プライバシーを重視した取引向けのDUSTトークンの2種類があり、8つの主要ブロックチェーン上の約3700万ユーザーを対象にエアドロップされるという。一般的なエアドロップと違って、Midnightトークンは、完全に個人投資家向けに配布され、ベンチャーキャピタル(VC)や初期関与者には割り当てられないとホスキンソン氏は述べた。VCからの出資提案は「ポンジに付き合っている暇はない」「出ていけ」と言って断っていると同氏はステージで述べ、VCが関与しないという原則に基づくエアドロップだと強調した。グレイシャー・ドロップでMidnightトークンを受け取ったユーザーは、自由に保有・取引・放棄できるとホスキンソン氏は説明し、内部関係者や初期参加者だけに報酬を付与する従来のエアドロップとは一線を画しているとした。「もう、君たちのものだ。おめでとう。君たちの財産だ」## 「協調的経済」実現に向けてグレイシャー・ドロップは、同氏が提唱する「協調的経済(Cooperative Economics)」というビジョンを具現化するもので、講演では、もうひとつのコア・コンセプトが紹介された。つまり、Midnightトークンの新たな経済モデルでは、さまざまなブロックチェーンの開発者は、ハイブリッド型の分散型アプリケーション(dApps)をシームレスに構築可能で、ユーザーはそれぞれのネイティブトークンで手数料を支払うことができる。イーサリアム(Ethereum)の開発者はイーサリアム(ETH)で、ソラナ(Solana)の開発者はソラナ(SOL)で、ビットコイン(Bitcoin)の開発者はビットコイン(BTC)で手数料を支払うことができる。また、さまざまなチェーンのバリデーターが協調してネットワークを維持し、報酬を得ることができる。Midnightは現在テストネット段階にあり、2025年末までにメインネットがローンチされる予定だ。ホスキンソン氏は、グレイシャー・ドロップ、協調的経済、そして合理的プライバシーを、大手テック企業が本格参入している中で、数十億規模のメインストリーム・ユーザーを迎え入れるための本質的要素考えている。「今、このプロジェクトに一番ワクワクしている。すべての人と友人になれるプロジェクトだから」とホスキンソン氏は語った。
業界に平和を──VCを除外した3700万ユーザーへの大規模エアドロップ発表:カルダノ創設者ホスキンソン氏【Consensus 2025】 | CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
カルダノ(ADA)創設者のチャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏は、暗号資産業界の「部族戦争」を終わらせたいと語り、そのために8つの異なるブロックチェーン上の3700万ウォレットにトークンを配布する準備をしていると語った。
「毎年Consensusでは、新しいトークンが登場し、“自分たちが一番だ” と言い合っている」とホスキンソン氏はトロントで15日に始まった「Consensus 2025」で語った。
「ナッシュ均衡(ゲーム参加者が、自分の利益が最大となる戦略を取り合っている状態)は、競争になっていて、協調になっていない」
ホスキンソン氏は、現在開発中のカルダノのプライバシー重視型サイドチェーン「Midnight」での「グレイシャー・ドロップ(Glacier Drop)」と呼ばれるエアドロップを通じて、暗号資産コミュニティに平和をもたらしたいと考えている。
グレイシャー・ドロップは、2024年下半期に予告されていたが、ホスキンソン氏は「Consensus 2025」の講演でマルチチェーン対応など、新たな詳細を明らかにした。
プライバシー重視型サイドチェーン「Midnight」
Midnightトークンは、ガバナンストークンのNIGHTトークンと、プライバシーを重視した取引向けのDUSTトークンの2種類があり、8つの主要ブロックチェーン上の約3700万ユーザーを対象にエアドロップされるという。
一般的なエアドロップと違って、Midnightトークンは、完全に個人投資家向けに配布され、ベンチャーキャピタル(VC)や初期関与者には割り当てられないとホスキンソン氏は述べた。
VCからの出資提案は「ポンジに付き合っている暇はない」「出ていけ」と言って断っていると同氏はステージで述べ、VCが関与しないという原則に基づくエアドロップだと強調した。
グレイシャー・ドロップでMidnightトークンを受け取ったユーザーは、自由に保有・取引・放棄できるとホスキンソン氏は説明し、内部関係者や初期参加者だけに報酬を付与する従来のエアドロップとは一線を画しているとした。
「もう、君たちのものだ。おめでとう。君たちの財産だ」
「協調的経済」実現に向けて
グレイシャー・ドロップは、同氏が提唱する「協調的経済(Cooperative Economics)」というビジョンを具現化するもので、講演では、もうひとつのコア・コンセプトが紹介された。
つまり、Midnightトークンの新たな経済モデルでは、さまざまなブロックチェーンの開発者は、ハイブリッド型の分散型アプリケーション(dApps)をシームレスに構築可能で、ユーザーはそれぞれのネイティブトークンで手数料を支払うことができる。
イーサリアム(Ethereum)の開発者はイーサリアム(ETH)で、ソラナ(Solana)の開発者はソラナ(SOL)で、ビットコイン(Bitcoin)の開発者はビットコイン(BTC)で手数料を支払うことができる。
また、さまざまなチェーンのバリデーターが協調してネットワークを維持し、報酬を得ることができる。
Midnightは現在テストネット段階にあり、2025年末までにメインネットがローンチされる予定だ。
ホスキンソン氏は、グレイシャー・ドロップ、協調的経済、そして合理的プライバシーを、大手テック企業が本格参入している中で、数十億規模のメインストリーム・ユーザーを迎え入れるための本質的要素考えている。
「今、このプロジェクトに一番ワクワクしている。すべての人と友人になれるプロジェクトだから」とホスキンソン氏は語った。